せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

リアルは地味か

 NHKBShiで、二日続けて火星行きをテーマにした番組「人類 火星に立つ」を放送。一日目は現在の情報からシミュレートした火星探査行についてのドラマ、二日目は火星行きの現状に関するドキュメンタリーなんですが。なんか、あまりにリアル指向で夢が今イチないのよねー。
 ドラマでは、二年強の火星への旅を閉鎖空間で過ごす六人の宇宙飛行士の煮詰まり感とか、火星での調査を終えて戻ってきた宇宙船の中がカビだらけとか、言われてみりゃそりゃそうよね、と思う難問が次々と起こるのだけど、アクシデントにひやっとはさせられるもののなんとなく印象が小粒。中でも旅における最大の障害が、宇宙船の機材の納品業者が納期に間に合わないがために紛れ込ませた規格に満たない部品が起こす不具合ってのがなんとも…。リアルだよ、リアルだけども今現在でもあり得る原因にガッカリ感。この問題はきっと人間が作る物である以上、永遠につきまとうものだと思われ。
 あと、探査に必要な期間が長期なだけに、技術よりも科学的な不明の多さよりも、宇宙飛行士の資質の問題が最大の障壁という感じです。やっぱ閉鎖空間で三年近く暮らすとなると、使命感とか技術力とかよりも波風立てず煮詰まらず精神的にへたらずにやっていけるかどうかが大事、だけどそういう資質の持ち主かどうかを判別するのが非常に困難らしい。様々なチェックにチェックを重ねても、いざテスト的に閉鎖空間で一人、または複数人で過ごさせてみるとうまくいかないんだとか。少人数の中に女性を混ぜるか否かについても論議の分かれるところだそう。女性がいる方がうまくいくという説といると厄介という説の両方があるようなんです。女性としては、だったら女ばっかという編成はどうなの? と言ってみたいところですが、現実は男ばっかりか混合かのどちらかということになるんだろうな。
 もはや科学は万能でもバラ色の未来でもないけど、こうもちまっと感ばかりが感じられる内容だと、お子様が憧れて「僕も火星に行きたい!」とか言い出さなそうでもったいないです。…現実は適度に直視すべきで、夢ばっか膨らんでもしょーがないですけども。