せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

納得いかないお悩み相談

 リビング新聞というフリーペーパーがある。全国で地域ごとに発行されているんで、別内容ながら「リビング○○」とか「シティリビング」とかってぺらっとしたフリペを読んだことがあるという女性は多いと思う。
 女性、というのは基本的に女性をターゲットにしたフリーペーパーだからで。福岡でもオフィス用とご家庭用と二種類出てて、私も職場でOLさん用、家に投函されてるので家庭用の両方を目にする。特に娯楽もののないオフィスで休憩時間に読む活字はそれなりに貴重だったりするんで。
 何分「フリー」なんで広告だらけなのは仕方ないし、飲食店のクーポンが役に立つこともあるから、細々したことは言うのもヤボなんだけど。それでも最近、目にするたびもにゃーっとした気分になるのが「カウンターにいらっしゃい」という悩み相談。中州のママさんが読者のお悩みに答えるというコーナーなんだけども、その悩みの解答がこー。読んで釈然としないのです。単に私の価値観と合わないだけなんだろうけども。
 先日もにゃーっとなったのが「ダンナが送ってきたデートのお誘いメールが明らかに自分宛でなかった。ジョークメールだと言い訳されたもののすっきりせず、思い切ってケータイを覗いたら浮気っぽい内容のメールを発見。だまって様子を見ているけれど、事態は進行しているようでちゃんと釘を刺した方がいいでしょうか?」みたいな相談。答えは「殿方にはそういう気持ちがあるもの。夫婦というのは長い人生片目をつむってやっていくものです。はっきりさせたところで、それで別れようとなったらどうしますか? そもそも彼の携帯を見たのが間違いだったのです」みたいなお返事に思わずはあ? 片目をつむるのは互いの欠点に対してで、浮気はどうなのよー。女好きも欠点といえばそうかもだけど。それに、ケータイだって闇雲に見たんじゃなくてウラがあるから見たんだし。紳介の言うとおり「ケータイの中には妻のしあわせはない」としても、こいつ浮気してるなーと思いながら平気な顔して一緒に暮らしていけるかというと、今時価値観としては無理じゃないですか。

 目にするたびにもにゃるのでなるべくスルーしていたお悩み相談、またもやウッカリ読んでしまったのがこれ。(解答のテイストを紹介したく、以下まるっと引用)

 「付き合っている人の、大阪への転勤の話が出ました。姉は東京で旦那さんの両親と同居。私も結婚を考えていますが、住み慣れた土地にいたいと言う母を残して、大阪に行くか悩んでいます。31歳」
「チャンスは逃したらいけませんよ。31歳、結婚の一番の別れ目、このままではオールドミスになるかもしれません。いろんな女性が『あの時、結婚していたら今頃は子どももいて、少しは楽しく過ごせたのに』…なんて言っている話をよく聞きます。それはあなたが悪い。人間は決心をする時には決めないといつもズルズルと人生を生きなければいけなくなるよ。
 子どもの産めない年になって『あの頃…』なんて言われても、その時私がそばにいたのなら「今よ」と背中を押せるけど、今となっては「人生は出会いだから知り合った時期が遅かったのね」と言うしかありません。あなただって、そうたくさん恋愛したとは思えません。初めてのプロポーズだとも思いませんが、今が年齢的に最後のチャンスだと思います。親は子どもの幸せを望んでいるはずです。
 相手の方の経済的なことはわかりませんが、二人で母親を説得してみてはいかがですか。それでも母親が断ったら、まだ一人で暮らしていける、と体に自信があるのだと思います。そうやってあなたが結婚して大阪に行き、本当に一人になった時に寂しくなったり、食事の用意すらすることができなくなったら住み慣れたところを離れたくないなんて言えなくなるでしょう。
 友人や近所の人が何かしてくれるわけがないんだからと悟ると、やはり娘のところに行こうと必ず思われるでしょう。あなたが親に対する心を鬼にして、何が何でも結婚することが第一だということです。
 親孝行なあなただから、気持ちに負けてここで結婚しなかったら、十年先にはオールドミス、お母さんは他界されたあと、一人で後悔しても誰も助けてくれませんよ。「さあ、早く」と肩を押してあげたいです。お願いだから」

 …オールドミスって久しぶりに聞いた。まだ死語じゃなかったのか。
 親御さんも心配でしょうけど、今はご自分の幸せを第一に考えましょう、という結論に対しては、特に異を唱えはしませんけども、読み終わると「なんかこー。びみょーにもやっと感が…」と思うのはなぜなんだろう。結論は同じでも、そこに至る価値観が昭和っぽいというか…。
 オフィス版は私より遥かに若い世代がメイン読者だと思うんだが、この解答に「そうよね!」と納得しているのだろうか。なぞ。