せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

庶民の暴言

 先週の雅子さんに関する皇太子の発言がばんばん波紋を呼んで、宮内庁大激震らしい。
 昔の人や男性がこの件をどう思うかわからないけど、現在かかつてか、働いたことがある女性なら、概ね雅子さんの立場で考えて「やっぱたいへんだったんだ」とため息をついてると思う。いずれこんなことが起きるんじゃないかって予感はあったけど、本当にそうなっちゃったんだなあ、と。
 そもそもの結婚からしてよく気持ちを決められたなあと思っていた。皇室のヨメになるなんて、税金から給料をもらってる舅と一億人の姑を持つようなもんである。選挙権もないし(日本国民としてのいろんな権利がないんですよね?)、自由にものを言ったりへろへろ暮らしてるとこを一般ピープルに見られるわけにはいかないし、気軽に実家に帰るわけにもお友達に会いに行くわけにもいかないし、ざっと考えるだけでもこんなにアタマ痛くなる立場になるのだから、そりゃあできれば辞退したいと考えたって当たり前のこと、雅子さんみたいに自分のやりたいことをはっきり持ってキャリアを積んでいた人にはマイナスの人生選択に見えてもしかたがなかったと思う。少なくとも一般人でい続けたほうが自分の望む形に近い人生を歩めたことは間違いない。
 それを再三の辞退の末にあえて受けたのは、皇太子の熱意と人柄にほだされてのことだろう。「小和田雅子」の全てを捨てることになっても、小和田雅子だからなれる皇太子妃像があるのではないか?とご自分を納得させたのかもしれない。
 でも、結局皇室の周囲の人たちが求めたのは小和田雅子でなくてもかまわない、健康な体の女性なら誰でも勤まるような、言うままに公務を行う子産みマシーンだったということなんだろう。皇室にヨメに入るということは、つまりそういうことなんだよ、と彼らは言うかもしれないが、だったら自立した女性は皇室にいらないということだ。そんな前近代的な存在でいいんかい?>皇室。

 皇太子の今回の発言に関して不快感を唱える人もいるようだけど、結婚が決まったとき、「雅子は僕が全力でお守りします」と言った方なのである。一般人でいたなら手にしただろう全てを捨てさせたことに、それで責任を取ろうと決心されていたのではないか?なのに、この結果。請うて迎えた妻を病床に追いやってしまった自分に対する忸怩たる思いが、本来ならお立場上口にすることを許されないような発言に繋がったのではないだろうか。
 女性なら、これが仮に軽率な発言だったとしても、女房と家族のためにここまで自分を張ってくれたダンナを尊敬するよ。
 皇太子が普段からはねっかえりで皇室離れした言動の目立つ人ならともかく、本来はきちんとご自分をわきまえた方であるからこそ、今回のことを簡単に非難しちゃいけないんじゃないかと思う。

 何より、雅子さんにはなんとか元気を取り戻して、も少し気楽に過ごせるようになっていただきたいものです。宮内庁はどういうかしらんが、無理に世継ぎのことなど考えなくていいです。立場上こなさなければならない公務はあるでしょうが、それ以外の時間では愛子さんを大事にして、家族仲よく暮らしてくだされば十分だと思います。