せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

と言われれば、ハマるはずもなく

 先日も福岡で主題歌のオリジナル歌手のライブがあって、九州・山口方面から観客をかき集めたという「冬のソナタ」。朝六時のバスに乗って、エアコンも効いてない階段で四時間待ちに耐えるファンの皆さんの情熱はいったいどこから来るのでしょうか。なんだかんだ言いながら、結局最終回一本すら見なかった私には、まさに驚異の世界です。(最近は何事に対しても低体温過ぎという気もしますが)
 大まかな作品情報を見て予感していたんですが、exciteBOOKSの「極私的謎解き『冬のソナタ』」を読んで「あー、やっぱりねー」と納得。ある世代の女性に刷り込まれた少女マンガ体験に反応するのね。だから、私のようにガサツ系のマンガ体験の人のアンテナには引っかからないんだ。(なんたって、「キャンディ・キャンディ」を「けっ」と避けてた私だ)しかし、「なんなの、あれ?」からハマった本人による謎解きは、オーソドックスかもしれないけど、わかりやすいし説得力もある。
 この特集を読んでますます「渡辺淳一、わかってねえな」と再確認。自分は男のすけべロマンを追及する話を書いといて、女の乙女ロマンをどうこう言う資格があるのだろうか?「男はこういう甘いだけの恋物語は苦手」、ええ、女も「男の都合でどうにでもなりますわ」な女が淑女と娼婦をお好みで行き来してくれるような話は苦手です。
 性意識のハードルが低くても「最近の女の子は…」とぼやかれるだけの今の十代と違って、「冬ソナ」にハマってるコア世代の女性たちは「恋の最高イベントはキス」な少女マンガに周囲を取り巻かれ、「ふしだら」なんて言葉が現役だった青春を送ってきたはずで。(それも、渡辺とかの世代の男性が率先してそういう教育環境を作ってきたのでは?)それを「真の純愛に性愛はつきもの」とか言われても。なしで十分萌えられる脳内回路ができてんだから、満足なの。娯楽としては。
 後、日米女性作家の作品による男性の位置付けもおもしろかったです。「男はわかってくれる存在」だと思ってるんですか。日本では。うーん。<絶対わかってもらえないし、こっちも向こうがわかんねーと思ってる私。