笑えない
そう言えば、先週「太陽がどっちから昇るかわからない」とか「太陽が地球の周りを回ってる」とか、理科知識的にどうよ、な子どもが結構いる、という新聞記事を読んだなあ。
長らく「読まない」SFファンに成り果てている身で言える義理じゃないが、これじゃー新人のSF読みが増えるわけないよねー。要は宇宙や科学に興味がないってことよね。知らないっていうのは。興味がないから、知ろうとしないから、知らない。まあ、最近はなんだか「意外と(?)自分って物知らない」と考える人は減ってるみたいだし、そもそも「いろんなことを知るって楽しい(特に役に立たなくても)」って感覚も廃れてる感じ。「トリビアの泉」が人気出たけど、あれは自分で調べるんじゃなくて人が調べたことを眺める楽しさだから、「いろんなことを知る」楽しさとはちょっと違う気がする。
こないだ、NHKBSの「城−王たちの物語−」で全部磁器でできたお城を作りたい!という野望を持ってた王様の話をやっていた。当時、磁器は日本や中国からの輸入品で黄金並みに高く、真っ白で傷のない表面に鮮やかな色で絵が描かれた磁器は全ヨーロッパの憧れだった。つまり、王様は自力では作れないものを手に入れたがっていたわけで。
そこで、若く有望な錬金術師を拉致して閉じ込め、来る日も来る日も白い磁器を作り出す研究をさせたんだそうだ。錬金術師は飲んだくれて荒れ荒れになりながら、ついに白磁を作ることに成功、「もう出してください」と王に懇願したものの聞き入れられず、失意の中で死んだという。19歳から十年近くの幽閉生活の後のこと。
という話を見ながら思ったのは、「なるほどー。当時は磁器が金並みの価値を持ってたってことは、磁器を作れれば価値的には『錬金』なんだなー」ってことでした。<バカですか?
とかですね。ヘ理屈めいた理解をしてますが、「知る」ってたのしーなあ、と思う瞬間っていろいろあるんです。本読んでTV見て「へぇええー」で終わらせずに、頭ン中でこね回す時間を持ってもいいのではないかと。
もっとも、↑の記事を読んで最初に思ったのは、「だったら、『天才バカボン』の歌の『西から昇ったお日様が東にしーずぅむー』のどこがおかしいか、わかんないじゃん!つまんね」だったりします。