せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

六十は早いよなあ…

 先週地上波でやった「あの人に会いたい」石ノ森章太郎をBSでやっていたのでチェック。諸般の事情により、このところ石ノ森ウォッチャーの私です。「絆」も読むべきかと思う今日この頃。
 10分ほどの番組なんで深い話を引き出し倒すという内容は期待できないのだけど、アーカイブから選ばれた石森御大がまだ四十代半ばとお若い姿で、もうそんなに遠くない年になっちゃった自分に愕然とする。このころすでに少年マンガも壮大なスケールの話を語らなくなりだしていたようで、御大はそれを残念だとおっしゃっていた。セカイ系まで生まれた現状を見られたらどう思われただろう。
 これからもまず人間を描いていきたい、とおっしゃっていた石森先生。今になって佐武市など読んでいる私は、この先に「HOTEL」みたいな定点から見るさりげなく慎ましくでも人それぞれに様々な人生、みたいな作品があったのだろうかと思ったりしている。

 それにしても、享年六十歳とは本当に早すぎた。ご本人もご自分の病状を知ったときはまさかと思われたことだろう。晩年の作品群はご本人の希望に添ったものなのか、時代を問わず市井ものっぽい味わいのものが増えたけど、往年の実験作みたいなトンデモ作品もまだまだ読みたかったですよ…。