舌の根も乾かぬうちに
こないだ「恋愛物は苦手ですわ」などとヌカしておいてなんですけど。
新聞日曜版で「私をスキーに連れてって」など取り上げられていてびっくり。こんなやわやわなものも題材にするのね。まー、新聞が新聞だけにネガティブな取り上げ方だったけど、私は結構「わたスキ」は好きな映画です。恋愛物なのにー?だって、あれ、確か主人公たちいい年してるのにキスもしないままなんですぜ。あわーくてゆるーいボーイミーツガール、だけど主人公たちはもう社会人。今から考えたらありえねー?話。でも、仕事帰りの映画館で見るライトなラブコメにどろどろのリアリティはいらないと思う。
当時の私の恋愛を題材にした邦画のイメージは、暗い・どろどろ・びんぼーでした。ろくに邦画を見てもいなかったくせに、雑誌の映画紹介とかたまにTVで見た印象がそっち方面にがっちり固まっていて。社会の底辺で愛を求め合う男女がやがて狂気にとりつかれって、どこからわいたものなのか、ATGとかのイメージなんでしょうか。そんなのばっかりみたいな気がして、全然見る気が起きなかった。
邦画でメグ・ライアンが出るみたいな、軽い恋愛物って作れないのかなと思ってた。それが見たいってわけじゃないけど、そういうのもあっていいんじゃないのって。
「わたスキ」は、足下を見つめてばかりでないお気楽な恋愛映画を邦画で久しぶりにやってくれた作品じゃないでしょうか。映画詳しくないから、カンで言ってますが。<をいをい。
こういうハヤリもの満載の映画の宿命で、今見るとファッションとか車や電子機器とか(あと、選曲も?(笑)「時代」を感じるものが古さを際だたせてしまってるけど、当時としてはようやった!な方だと思います。これがなかったら小じゃれた、持ち重りのしない邦画ってなかなか作られなかったんじゃないかと。
今だったらこのポジション、どの作品がしめるのかな。