せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

日本人もここまで来たのね…

 朝、のたのたとTVをつけたらNHKが壊れていました。
 と思いました。どこかの壁をただ写してるだけのニュースってなんなのー?と。不思議に思っていたら、「荒川静香、金メダル!」のテロップが!
 あらー、取ったのねー。<しゃれではありません。
 あの上位三人の混線ぶりだったらメダル行けそうと思ったけど、まさか金とは…。SPのサーシャ・コーエンの完璧な出来はイヤミなくらいだったし(他意はないんです、でも彼女ってちょっと意地悪な美人のライバル役みたいな顔立ちだと思いませんか?)、スルツカヤの安定ぶりもさすがの雰囲気だったし、素人はただただわからんなーと見ていたので。
 なんて言う私は、実はそこそこフィギュアを見る人です。オリンピックなんかきょーみねーわみたいな顔をしててすみません、あれは「めだるめだるめだるー」と騒ぐマスコミがいやんなのであって、実際に競技してる選手の姿はやはりただただほぉおーとため息をつくほどすばらしいと思っていますです。
 中でもフィギュアは素人にも敷居が低いといいましょうか、音楽があって選手の優美な動きという観賞ポイントがあって、競技のルールがわからなくても見て楽しめるものですから。暇があれば眺め続けて何大会か。ド素人の私でも覚える選手が出てくるくらいです。(何大会見てても、今飛んだのがアクセルだかサルコーだかトーループだかわかりませんよ…)
 でも、この競技はかつて、見れば見るほど悲しくなるものでした。これは欧米人のための競技なんだなー、と。長い手足に小さな頭で絡まるような細かな振りつけで踊る皆さんの中に、安定した下半身が目立つ日本人選手がいるのはなんとも場違いな雰囲気で。どれほど運動神経に優れ、情感を表現するスキルを磨き、努力を重ねても、ごまかしようもなく「日本人である」身体であるかぎり、「参加することに意義がある!」スポーツでしかないような、そんな気持ちにさせられた子ども時代でした。
 それでも伊藤みどりトリプルアクセルはすばらしいと思いましたとも。今回当時の映像を何度も流してたけど、あの高さとスピードは、やはり誰にでもできるもんじゃなかった。

 月日は流れて、いまや日本人選手の体格たるや全く欧米系に引けを取らなくなって驚くばかりです。荒川さんも頭ちっちゃいし、手足長いし、その身体を使い切っての演技の大きさは、かつて芸術点は期待できないからせめて技術点でみたいな悲壮感があった日本選手がうそのよう。そもそも村主さんみたいな、むしろ芸術点で評価される選手が出てきたのが信じがたいくらいで。
 おばさんの着る服が無くなるはずだよ…。
 そんなレベルの低い嘆きはさておき。
 男子フィギュアも、きっと選手層が厚いとは言えない環境だろうに常時入賞が狙える選手が出てくるとは思いませんでした。時代は変わるものよのう。
 今が旬の選手だけでなく、若手も続々育っているフィギュアの層の厚さのおかげで、これからは競技を見るたびに「どーせ日本人だし」と指をくわえてなくてよさそうです。
 選手が育つ環境作りが他の競技でも進むとよいとしみじみ思います。めだるめだる言う人たちは、そのためにお金を出してください。