せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

「あんたんとこの会社」

 しばらく前にオフィスの模様替えがあり、その関係で私ども派遣の座る席にある電話に外線電話がかかってくることに。暫定処置として私たちに出てくれと言われたんですが…。
 困る。というのも、私ども電話対応用の研修を受けてないので、この会社の細かな業務内容やイレギュラーな事態にどう対処するかという方針を何も聞いてないのです。かかってくるのが社内の電話だけなら後からフォローも効くけど、なんと外線、しかも顧客からの電話もまれにかかってくるもんだから、対応に失敗したらどうしよう!?と毎日戦々恐々です。
 いいのか?こんなんで。客の対応って今やものすごく大事なんですよ?私どもが不用意な対応をしてお客さんを怒らせたり事態をこじらせたりしたらどうするんだ?本当に困るのは私たちじゃなくて、あなた方社員と御社でしょう?それなのに、不慣れ度120%の私たちに電話対応任せっ切りってどーゆーことなの?
 と内心文句垂れつつ電話に出ています。いつまで続くんだ、この状態…。

 で。久しぶりに電話に出まくってて思ったんですが。
 お客さんの電話で時折聞く言葉に「あんたんとこの会社」って表現があります。
 今どきのコールセンターの実情をご存知の方は、この表現がまるっきり当たらないご時世になっているのはおわかりでしょう。ほとんどの企業が電話対応業務の実務を丸々派遣にさせているか、電話受け専門の会社にアウトソーシングしています。会社の事務も派遣がやっていたりするので、外部から会社にかかってくる電話に出るのは、おそらく90%くらいの確率で「あんたんとこの会社」の人ではないのです。
 これってどーなんでしょうねえ?と、このところ電話を受けながら思います。ぶっちゃけ、「あんたんとこの会社」に帰属意識もさしたる恩も感じていない人間が機械的に電話をさばいてるのって、会社にとっていいことなんでしょうか。派遣はパートやアルバイトよりも「この会社から給料をもらってる」感が薄いので(実際、公的に私が勤めている会社を問われれば派遣登録している会社なんだし)、仕事に対するプロ意識だけがお客さんに対する誠意のよりどころなわけです。もし派遣先が派遣に対してそっけない、もしくは冷淡なところだったりしたら、その一線はあっさり吹っ飛ぶ可能性も高いわけで…。
 顧客との距離が近い業種の場合、その会社の人間として電話に出る人の対応は顧客満足度に直結するのに、コールセンターってものすごく派遣の出入りが多いんですよね。毎日のようにどこかの企業の募集が出てますから。明らかに向き不向きがある仕事だから仕方がないんだけど、だからこそ向いてる・うまい人は貴重な人材です。そういう人をもっと大事にしないといかんのじゃないでしょうか、会社は。
 何もかも外出しして人件費を削っていたら、絶対にいつかしっぺ返しが来ると思うんだけど、会社を経営する立場の人たちにはどーでもいいことなの?