せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

おばちゃんは見守っているよ

 ↓のようなネタをふったからではないだろうが。
 職場の同僚が「ほほ笑ましいもの、見ちゃってね」とにこにこしている。聞くと、帰りにバス待ちをしているとき、高校生くらいのカップルが(ところで昨日も「カップル」と書いたけど、今どきこの表現はアリなのか? アベックよりはアリだと思うけど。ナシだとしたら、今は何というのだ?)後ろの方にやってきてバス待ちの列に並んだ。そんなに広いわけでもないので二人の会話が筒抜けて聞こえてくるのを、「盗み聞きは悪いよね。でも、聞こえてくるのはしょうがないよね」と耳ダンボにならない程度に伺っていると。
 この二人はどうも初デートであったらしく、やりとりがびみょーにぎこちない。でも、基本お互いうれしくてしかたない雰囲気で、話は弾んでいる。で、その男の子が言うには「あのさ、さっき『手を繋いでいい?』って聞いたやろ? 俺、ほんとはさ、ずっと手を握りたくてしょうがなくてさ。友だちに『どうしたらいいと思う?』って聞いたら、『そんなん、様子を見計らって、なにげなく繋いでしまえばいいやん』って言われたけど、でも俺、聞きたかったっちゃん。(←聞きたかったんだよね。みたいなニュアンス)聞いてから握りたかったっちゃん」。
 やー、かわいー。せいしゅーん。
 女の子もうれしそうに相づちを打っていたんだそうだ。もちろん、バス待ちの二人はぎこちなくもうれしそうに手を繋いでいたとのこと。
 昨今のニュースやら雑誌の読み物やらに浸かっていると、今どきのちゅーがくせーとかこーこーせーとかって、ずんずんどんどん行くとこまでとっとと行ってしまうようなつき合いをしてると思いがちだけど、現実にはまだまだこういう二人がいるのだと知るとおばちゃんはうれしいよ。先に行くのはいつだっていける。むしろこのくらいのじりじりと初々しい時期なんてのは、一度過ぎたらなかなか体験できないもの。まだるっこしいくらいに堪能してくれ、と言いたい。
 同僚いわく「結局そのバス停ってよく見たら私の乗るバスの終バスの時間過ぎてて、別のとこに行かなきゃダメだって途中で気づいたんだけど、この子たちの話をもうちょっとだけ聞いてたくて長居しちゃいました」。世話焼きおばちゃんみたいでいかんですねえ、と苦笑していたけど、その気持ちは私もわかる。
 若人の皆さん、おばちゃんがうっかり耳をダンボにしていてもどうぞ見逃してくださいね。私どもは初々しいお二人を心より応援していますぞよ。