せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

「秒速五センチメートル」、見ました

 映画館の上映予定を調べたら、夕方やるのって今週だけじゃん!
 というわけで、レディスデー狙いとしては今日行くしかなく。歓送迎会とかヨガとかなんとか、毎日なぜ夕方が埋まっちゃうんだろう。自分のせいだけど。

 本編一時間強という長さに千円払うのが妥当かどうか? と感じる人もいるかと思いますが、私はまあペイしたかな? というところ。ミニシアターなので大きいと言っても今どきの気合いの入ったホームシアターに負けちゃいそうなくらいのスクリーンですが、それでも自分ちのTVよりはでかい画面で見られただけでもよしとしようかと。やっぱり新海作品は風景を堪能したいし、それには少しでも大きなスクリーンで見る方がいいわけで。
 話の方は、Yahoo!で一話を見たときにうっすら感じていたとおりの結末でした。
 ちゅーか、現実はそんなもんよね。
 ネタ割ってすみません、ですが、そういうお話なのです。
 そして、やっぱり男の人って女より遥かにロマンチスト、というか、自分のロマンに忠実だなーと改めて思いました。きっと貴樹くんにとって明里ちゃんはもはや現実の女ではなく、青春時代に焦燥感とともに見つめた届かない遠い何かの象徴みたいな存在になっちゃってるんでしょう。大人になった今、その気になれば彼女を訪ねていく術はいくらもあるのにそうしなかったというのも、彼なりにうっすらとそれを自覚してるんだろうなと。
 それに対して、すでに結婚を決めた明里ちゃんにとって、貴樹くんの存在は人生のある時点での大切なものではあるけど、それは過去の時間のものときっちり気持ちに整理がついてるんだろうと。
 まあ、あと20年くらい経って同窓会で会ったら、焼けぼっくいに火がついたりすることもあるかもしれんけど。お互いのその時点での生活状況によっては。
 いや、貴樹くんほどのロマンチストだったら、そんな中年の感傷で美しい思い出を台無しにはしないかな(^_^;)。

 一人の監督が作った映画で男性全般を語っちゃいかんでしょうが、ヲタな男性を見てても時折「自分のロマンに忠実だなー」と思わされることがけっこうあるんです。恋愛に関しても、ヲタ男性はモテないというより生身の女のわい雑さに心理的に距離が取りたいのかなと感じたりもしますし。

 とかなんとか、ぐるぐるとしょーもねえことを考えたりしました。
 相変わらず日常の風景がブロウアップされててきれいです。取りあえずそれを見とけ、というか。「One more time,One more chance」も雰囲気にあってていいです。(単に私が好きな曲なだけかもしれんが)
 ヘタにSF的小道具を持ち込むより、普通に日常のスケッチ的な作品を作るほうが、新海監督の感性になじむんじゃないかと思いました。