なんで深夜にこんな映画
夜更かししまくって風呂に入り、出てくるとウツなカラーの画面。いかにもコスチュームプレイというか、時代物っぽい衣装だけど年代不明みたいな人がわさわさ出てくる奇をてらった演出の洋画をやってました。落とし穴に落ちた人を助けようとしてもう一人も落ちちゃうとか、「真剣なん?」と聞きたくなるようなシーンもあるけど(そこで「ウィザードリィかよ!」と言い合う家もどうか)、全体にシリアスです。
「タイタス」というその映画をちょいとググってみたところ、なんと原作はシェークスピアだとわかりました。「タイタス・アンドロニカス」という初期の作で、陰惨な復讐劇なのが敬遠されて、あまり演じられていなかったのだとか。
実際見てて、そういうシーンが多いです。オチが気になって最後の方を見ていたら、ほんとに敵国出身の妃の息子を人肉パイにして母親に食べさせちゃったりしてるし、娘を手にかけたタイタスが速攻現皇帝に刺し殺されるし、ちゅーか、終幕はあの人を殺したこの人が殺されて、という連鎖殺人の場になってて、奇抜な絵作りが救われなさというか、ハッピー感皆無なオチを強調してています。(たぶんぼんやりした展望は指し示してるんだろうけど、その前のインパクトがありすぎる)
いや、まー、これはこれでアリというか、陰惨さという点では他にも抜きんでた(?)作品はいくらもあると思うけど、これを寝る前に見るとやっぱ気分がどよん。
ゴールデンにはやれない題材だけど。オチまで見たのも私の勝手だけど。
ビジュアルに特徴のある映画だな、と思ったら、ミュージカル「ライオン・キング」の演出やった人が監督でした。そっち方面は見ごたえある、かな…。