せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

ソノラマ文庫には世話になった

 今となってはラノベが普及し、その筋の方々が買うのは角川とか富士見とか電撃とか、そういうラインの文庫本なのだろうけど、私が学生の頃大人と子どもの間を意識した文庫といえば朝日ソノラマ文庫だった。
 クラッシャー・ジョウもパンパイア・ハンターDも朝日ソノラマだし、それ以前の光瀬龍半村良などのSFの大家が書いた良質のジュブナイルも多数ソノラマ文庫に収録されていた。
 いわゆるラノベラインで活躍する作家がソノラマ文庫向きに書いた作品は、他のとはちょっと作風が違っていることが多い。やや硬派というか、昔ながらのSFテイストというか。だから、あまりラノベは読まない私でも、ソノラマに入ってる作品だけは読んだことがあったりする。なんちゅーか、青背に来る前にソノラマで準備体操するって感じの位置付けが私の中にはあった。
 その、朝日ソノラマ文庫の出版元である朝日ソノラマが解散するという。
 なんとなくショック。人ではないけど、訃報に接したような気分というか。
 言われてみれば、ここ数ヶ月、文庫の新刊案内にソノラマ文庫が載らなくなっていた。あれは解散の前触れだったのか。
 朝日ソノラマの出版物は親会社の朝日新聞社に引き継がれるそうなんだけど、ソノラマ文庫のラインナップはどうなるのかなあ。どこかのラノベに引き取られたりするかしら。でも、作風が古風(?)なだけに、全体の雰囲気から浮くかもしれないなあ。このまま埋もれてしまったらもったいないから、朝日新聞社にはがんばってほしい。

 そういえば、復活した「マンガ少年」(「地球へ…」やサイボーグ009の海底ピラミッド編が連載していた)も朝日ソノラマが出していたのよね。SF寄りの本好きにとっては、いい本をたくさん出してくれていた出版社だった。