せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

個人的にはこの方のほうが

 おそらく一般認知度からしたら↓の氷室さんの方が高いのでしょうが、実は昨日もう一方、古SFヲにとってはとてもとても重要な存在である野田昌宏大元帥がお亡くなりになっていたのでした。私たちにとってはスペオペの紹介や宇宙開発関連の啓蒙記事の執筆、それから「スターウォーズ」が日本に入ってくるときにノヴェライズ版の翻訳や周辺情報の紹介を精力的に行ったことなどでおなじみですが、一般には日本テレワークの社長を務めガチャピンのモデルになったと言われる方という紹介の方が通りがいいでしょうか。ああ、大元帥がおられなかったら私は小学生で「シャンブロウ」なんか読んでないし、キャプテン・フューチャーのキャラが脳内でちょっとべらんめえ口調でしゃべったりはしなかっただろうなあ。
 今から20年以上前のSF界は今よりももっともっとファンと作家などのプロパーの距離が近く、学生と作家がイベントで膝つきあわせてファン談義、なんてのはちょくちょく見られた光景だったんですが、野田大元帥はそういう場にも気軽に足を運んで濃くて熱い話をしてくださったものでした。きっと多くのSFプロパーの皆さんが「自分もファン上がりで今でも現役のファンである」という意識でおられたせいなのでしょうが。だから、きっと全国の古SFヲには直接大元帥とお目にかかったという人がたくさんいて、みんな今頃心で泣いているのだろうなあ。実際、古SFヲの知人ネットワークではものすごい勢いで訃報が伝播していきましたし。
 大元帥の代表作と言えば「キャプテン・フューチャー」の翻訳と「銀河乞食軍団」ということになるんだろうけど、個人的には「レモン月夜の宇宙船」なんて短編集も好きでした。今や「キャプテン・フューチャー」以外のお作とは接する機会が非常に少なくなってしまっているのが残念でなりません。
 今年は「この人、死なないんじゃ…」(<そんなわきゃ、ねーって)ってなんとなく思っていたアーサー・C・クラークも亡くなってしまったしなあ。古SFヲは過ぎ去った日々と己の年をしみじみと噛みしめる2008年になりつつあります。SFマガジンが追悼特集ばっかりになってしまうよ…。