せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

夜中の重さ

 週末はやたらと夜更かしでして、ついでにTVつけっ放してたりして、普段見ないようなものを見てしまうことがあります。今日見たのは「さすらいの航海」という映画。まるまる全部見たわけでなく、貯まりに貯まった録画TVを片付け中の相方が一段落ついて画面が通常放送に復帰したとき映ってたという。
 これが画面からして重く、チラ見しただけでもわかる深刻そうな映画で、いったいどんな内容だろうと今さらのようにTVガイドを調べたところ、「第二次世界大戦前夜にナチスの手を逃れドイツからキューバへと旅する一隻の客船があった。しかしナチスの手回しにより、キューバは乗客の上陸を拒否。船は入国先を求めて彷徨うが複雑な社会情勢の中で受け入れ先は見つからず、乗客は精神的に追いつめられていく。このまま行き先が見つからずドイツに引き返すことになれば収容所送りは必至。はたして船と乗客は」という実話を元にしたもので、そりゃー寝る前に見たら気持ちがどよーん確実という激重の映画だったのでした。(しかも上映時間が三時間もあるよ!)
 地味かつ堅実な配役に深刻な内容、こんな映画民放じゃやらないよね、と思ったら、やっぱりNHKのBS2。そうよねー、いくら深夜の穴埋めに流す映画でもこういうセレクトは民放にはないよねー。
 たぶんこんな地味映画はどなたもご覧にならないと思うので結末を割ると、船はイギリスやフランス、ベルギー、オランダなどにようやく受け入れを許され、安堵する乗客の姿でEND。でも、皆様ご存知のようにこれらの国、特にドイツに近い国は次々とナチスに侵攻されるわけで、せっかく脱出に成功したものの助からなかった人もいるんだろうなと思ったら、エンドロール前に主な登場人物のその後がテロップで紹介されました。やはり、半数くらいの方はアウシュビッツや収容所に送られ、命を落とされたようです。ううむ。
 このような、見て深くいろんなことを考えねばならぬ映画であったというに、エンドロールを見て我々が「あっ」と言ったのは、ITCのマークが出たからでした(爆)。(ちなみに、ご存じない方がおられると思うので。ITCは「サンダーバード」を作った会社なので、それ系列のイギリス特撮番組を見ていた者にはITCのマークはおなじみなのです)
 こんな深夜にまでダメ人間度を炸裂させる私ども…。どうなのよ。