せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

感情移入できないー

 劇団四季の「オペラ座の怪人」を見てきました。いろいろあって、ミュージカル苦手なくせにエラソーなことに二回目です。しかも、一回目は日本語ではない状態で見ました。なんといいましょうか。タモリ体質とでも言うのか、歌で切々と恋心とか訴えられたりすると、「ごめんよう、恥ずかしくてたまらないんだよう」と泣きながら逃げ帰ってしまうような性質なんです。英語だったら、細かな歌詞がわからないから、恥ずかしさもかなり減で見られると思いまして。<だったら、そもそもなぜ見に行くんだよ。
 その予感は見事に当たってまして、日本語ばっちりの歌詞で見ると「うわぁぁああー、こっぱずかしぇー」な感じが倍増です。なんたって、「天才的な頭脳を持ち、オペラ座内を自由に暗躍する怪人」とか「オペラ座に潜む怪人に魅入られた歌姫」とか「幼馴染の青年子爵」とか出て来るわけで(こう書くと、江戸川乱歩ものみたいだ)、時代がかった展開になるのは当然のこと、まして恋する二人が怪人の影におびえながら互いの絆を歌い上げるのは当たり前なんですよ!そこで「どしぇー」とか言うくらいなら、見に来ちゃダメなのよ!
 と、その辺については「己が悪い」という自覚はあるんですが。
 前回の英語版を見たときからうっすらわかってはいたんだけど、わたくし、この話にはどうにも感情移入できないー。まずヒロインが歌の勉強では世話になった、亡くなった父親の面影でも重ねていたかに見える怪人を疎むようになった過程が唐突で、「見た目が醜悪だったから手のひら返すんかい」という印象になるし(オペラ座の人々を脅かし、殺人までしたからというのもあるかもしらんが)、怪人も不幸ではあるけど、例によって愛情の強要はしても仕方がないよって感じてしまうし、ヒロインの相手役のラウル子爵だっけか?も、イイ人だけど思慮が浅めかな?(クライマックスで怪人にいきなり首にロープかけられるという展開はどうか?)って思うし、お互い様やんけ!とか突っ込んでしまうんですわ。今ひとつ物語りに共感できないままに幕、という感じで。
 ミュージカルなんで、ドラマ部分よりも歌や豪華で凝った作りの美術を楽しむべきなんじゃないかって(実際、舞台装置はすごいんだ!)気もするけど、なまじ日本語で流れがわかってしまうから、見過ごしにできない了見の狭い私です。きっと宝塚なんかは一生見られないであろう。

 観劇が終わってから、キャナルF.O.B.coopのカフェで妹のなっとさんとお茶。おしゃれなカフェでシフォンケーキを食べながら、ばりばりヲタな話をし続ける私は肝の太い女。