せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

「パプリカ」、見ました

 「こまねこ」と同じシネ・リーブル博多駅で…。あと一週間早く封切ってくれてたら、一緒に見たのに…。<博多駅にはあまり行く用事がないので、まとめて見られるとなおよしであったが。<映画三時間、続けて見られるますか?
 おもしろうございました>「パプリカ」。あっさりさっぱりエンタメとして、聞けばわかる平沢節な劇伴に乗って絢爛の夢のパレードが調子っぱずれに日常に進入してくる、その居心地の悪さと夢探偵パプリカの軽快な活躍ぶりを楽しめればそれだけで映画としては十分満足。あー、楽しかったー(いわゆる「楽しい」とは多少ニュアンス違うけど)と劇場を出てこれる気軽さが、今敏監督作のよさだなあと思ったりします。
 最近の、高名なアニメ監督の作品って。こー…。見ながら「ここから私は何かを読み取らねばっ」という気持ちに誘導されてるような気がしてなりません。出てくるときは、「この作品における監督の意図はなんだったのであろうか?」と考え、今一つしっくりこない出来のときは「どの辺をどうしようとしていたのだろうか? 何が不発だったのだろうか?」と思索にふけらなくちゃいかんような気分になります。でも今作品は、あまりそういう気にならない。別に中身がないとかつまんないとか、そういうのではなく、画面が考えることを強要してこないというか…。まあまあ、今は楽しく見てやっておくんなさい、と先にそう言われているような感覚があります。
 私がぬるくてヘンなんでしょうか。
 もちろん、後で考えればいろいろと深読みできそうなとことか仕掛けは隠してあるのですが、気がつかない人はそれで全然おっけーですよ、という懐の深さを感じます。
 …私は何かに疲れているかでしょうか。
 そんなわけでゆるゆる楽しく映画を見て帰る私なのです。…夢の世界を彩る青いチョウチョの群と壁にみっしり標本は勘弁でしたが。<チョウチョだめ(大泣)。