せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

暗い過去

 NHKBSで「ピアノピア」という番組をやってます。一日(だいたい)一曲のピアノ曲をその作曲家や作られた時代や、その他もろもろと合わせて紹介するという趣向の番組です。去年一年まるごとモーツァルト特集やったのが評判よかったんでしょうか。今年も年間音楽企画を立ち上げる気になったというのは。
 で。TVをつけると言えば高確率でNHKBSという状態のわたくしは、見る気もないのにかなりのヒット率でこの番組にぶちあたります。当たったからって特に何もない。と言いたいとこですが。
 私には暗い過去があります。子どものころ、なんとピアノを習っていた時期があるのです…。にあわねー。にあわねー。
 その動機は。すでにピアノを習っていた年上の従姉妹が、幼い私の前でちゃらっとアニメの主題歌を弾いて見せたから、という。どうにもこうにも、子どものころから骨の髄までダメなやつ。
 こんな動機でピアノを弾き始めてモノになるはずもなく。精進するモチベーションも安易なわけですから、ぐだぐだの練習の上にものすごい低空飛行な出来の曲を引っさげて先生に披露してはため息とお叱りをいただいていた情けない過去なのです。あまり振り返りたいものではなく、ちゅーか、「昔ピアノ習ってたんだー」とわりと気軽に口にできるようになったのは、記憶も薄れきったごく最近という、なんとはない引け目ですらありました。
 そんな私にとって、「ピアノピア」の選曲は時として脅威です。超絶技巧のプロフェッショナル! な曲ばっかやってくれればいいものを、ツェルニーとかブルグミュラーとか臓腑をえぐるような曲をやらないでくださいよっ(涙)。泣きを入れながら練習したあの曲、どう考えてもいかがなものか? な出来のまま発表会のステージに立ったときのあの曲。いたたまれない過去が走馬灯のように脳裏をよぎります。
 だったらさっさとチャンネル変えろよ、と思うんですが、イタさがかなり過去化したせいか、かすかな懐かしさなんかも感じちゃったりして、タイミングを失してしまうんです。
 私は意外とマゾなのか?