せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

「本の雑誌」の危機

 私が「本の雑誌」を読み出したのは相方と同じ屋根の下で暮らすようになってからなので、そこそこの長さになります。つまり、相方がずっと買っていたので、そのおこぼれに預かることになっただけだという。<他力本願。最初は真っ当に書店に売ってる雑誌とは思えないぐだぐだっぷり(<褒めてますよ)にびっくりしたもんですが、もともとお互いシーナを読んでいて東ケト会のいー加減な雰囲気も好きだったこともあってそのうちに慣れてしまい、ここ数年は発売時期に相方が買ってこないと「本の雑誌は?」と督促する始末。一冊丸々本の話だけ! という潔さは本好きにはたまらんですよ。記事を書いてる人たちみんな、尋常でない本好きばっかりだから、読んでると私なんかまだまだじゃん、と心置きなく本買える気分になるし<をいをい。「本の雑誌」のおかげで吉野朔実さんの飼いコーギーの話も読めたし。
 「本の雑誌」読者としては、店頭で「『本の雑誌』○○年度ベストワン!」なんて帯やPOPがついてる本を見ると思わず「ぷぷっ」てな気分になります。アレの順位くらい意味ないものはないですからねー。(座談会における参加者のパワーバランスで順位が決まる。もっとも、本の目利きが選んだ本ばかりなんで、何位だろうといい本なのは間違いない)
 そんな「本の雑誌」が休刊廃刊が相次ぐ昨今の出版事情の中で、やはり休刊の危機にあることを一月号で知りました。があぁああぁぁぁーーーーん。
 てゆーか、本の雑誌社が経営危機なのかもしれん。
 なんだか「本の雑誌」だけは細々と出続けるような気がしてたけど、そんなわけないよね…。元々弱小出版社が出してる、ものすごくニッチな趣味の雑誌だもんね…。
 当面は何とか出し続けていこうという話にはなってるそうだけど、何しろ世間は寒風吹きすさぶ歴史的な不況のまっただ中。この趣味丸出しの雑誌が生き残っていけるのか、本当に心配でなりません。かといって、一家族で二冊買って応援できるほどうちも裕福じゃないしなあ…。何より、置く場所がもうめちゃくちゃないし。(こないだ相方に頼んで数年分のバックナンバーを処分したけど、まださらに数年分が積んである…)
 どこかの富豪のおじいちゃんがものすごい本好きで、「そんなに本が好きな連中なら、ワシが基金でも設立するかのう」なんて言い出してくれないかしら。<またもや他力本願。

 そう言えば、ネットでちらと読んだ書店勤務の人が書いてるブログに「出版不況というのはうそである。不況はいずれ回復するあてがあるから不況と言うのであり、出版が持ち直すことはもうないんだから、これは不況とは言わない」とあって、そうだなーと思いつつもなんだか悲しくなりました。活字の本はもう滅びていくだけなんでしょうか。
 うさぎはさびしいと死んじゃうそうですが(<うそです、もちろん)、活字の本がこの世からなくなったら私は死んじゃうような気がするよ…。