せまい脳内行ったり来たり/放浪編

もはや主にTwitterのまとめだったのに、2018年9月で途絶えている…。

「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」、読了

裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫)

 ブックオフの100円棚シリーズ、第一期完結。勝手に。
 正直、人の不幸をワイドショーみたいに覗き見していく雰囲気の書き口が「ちょっとなー」で、私の価値観には合わない本だったんだけど、でも、ここに出てくる被告の人も被害者の人もなんというか…。「どうしてこんな人生に!?」みたいな人が続出してて、にも関わらずどれもそれほど注目されてもいない事件だったりで、いったい人間社会ってどーなってんだと。日本中でこのくらいの事件はあちこち頻出してるのかしらと思わず微苦笑、だといいんだけど、頭を抱えてしまうような人々も多々。
 ちょっとしたきっかけからどんどん人生転落していってしまう人。離婚調停から見える夫婦像。だめんずから逃れられない女の人。そういう「ああ、ありそう…」って事件から、なんだってこんな事件が成立してしまうのか? と不可解でならん加害者と協力者と被害者の関係とか、裁判所には謎が渦巻いていました。
 中でも痴漢とか買売春とかその手の事件の犯人にはウンザリ。それも二犯三犯と罪を重ねて改心しそうもない連中には、本当に読んでて腹が立つというかイライラさせられまくり。著者は男性だから性犯罪事件はわりと他人事というか、好奇心先立てて接することができるようだけど、老いても女性の身としてはとても距離を置いては読めません。
 性犯罪者で三犯越えるやつはみんな去勢してしまえっ。
 法律でそう決めろ、こいつらはまたやらかすに決まってるんだからよっ。
 と、まぢで思います。
 私が性犯罪事件で裁判員になったら、常に一番重い刑を要求すること間違いなしです。そんな人を選んでよいものでしょうか。

 裁判員制度が急激に注目されたせいでめちゃくちゃ売れた本らしく、おかげでけっこう100円棚に出ています。確かに裁判所の雰囲気を覗き見するにはいい感じです。大きくない事件の裁判をさくっと大雑把に知りたい方はどうぞ。でも、女性で無駄に腹を立てたくない人にはお勧めしづらく。